急斜面を転がる。

すきなひとをすきっていうだけ

Difiledについて

お久しぶりです。(また間が空いた)

私生活では就活の年という今年、

バタバタとしながらも私は元気です。

 

さて、今回は今更ながらにDefiledについて。

書くのが遅せぇよバーカ!というツッコミは心の中でお願いします(?)

中身の話しかしてません。終わったからいいよね!(?)

 

 

 

 

 

 

大阪公演10日夜、11日夜を見ました。

ただただ泣くしかできませんでした。

ハリーの言葉ひとつひとつが重く、刺さるかのごとく。

幸せな終わりかと思ったのに。

どうしてそんな、なんで、としか言えませんでした。

ハリーという役を戸塚祥太さんがやったこと、

きっと運命なのかもしれません。だってこんなに、ぴったりなのだから。

 

ちょっとずつ思い出したりしながら衝動書きしたものを整理していきますね。

 

カード目録の入った棚。最初のシーンでは

土足で上がることはしなかった。

後半、土足で上がっていた。

彼の神聖なもの、守りたいものは確かに

カード目録の保存であったのだろう。でも。

きっと彼の中で、そう思っていても。

それを守る自分が、優先されてしまったのかな、と思った。

 

電話のシーン。

10日夜にはじゃあねを言ってから切ってた。

11日夜には切って電話機に向かってじゃあねと言った。

電話に縋る(?)彼の姿がつらくて仕方なかった。

彼はきっとちゃんと姉の事を愛していたんだ。

だから最後に電話をかけた。唯一の肉親の、姉に。

 

元カノのくだりについてはただただハリーがかわいそうだな、と。
メリンダは愛していると言っていたけれど、きっと嘘だろう。
嘘ではなくても、その場しのぎのようにしか私には聞こえなかった。
彼になかったものは、友人や恋人。というよりかは
寄り添ってくれる、身近にいる人だったのかもしれない。

 

ラストシーン。

10日夜は2階席から見ていたので表情がわかりませんでした。

(なんなら撃たれたのか暴発したのかすらわからなかった)(ポンコツ)

11日夜は1階席センターで見ていたので

ハリーの最期を、しっかり見つめていました。

全てが終わっていく様を、自らの手で終わらせた様を、

彼は息絶えるまでの僅かな間、確かに生きて、

その目でしっかりと見つめていた。

まるで終焉を見守るかのように。

爆発し、崩壊していく様を見つめていた。

その目が潤んでいるように見えて、

私には本当に彼はそれを望んでいたのかわからなくなってしまった

彼が本当に守りたかったものは守れたのだろうか。

私はきっと彼と同じ立場に立つこともないし

心境を理解し切れることもないのだ。

ただどうしようもない絶望と喪失感を

胸に抱いたまま終わるのだ。

ただ救いようのない現実に致命傷を負わされて終わるのだ。

もう、私は彼に出会えることはないのだ。

彼は救われないままなのだ。

いや、救われたのかもしれない。

彼は与えられた使命を全うしたのだから。

それでも見ている我々も、ブライアンも。

救われないのだ。

ブライアンはきっと後悔をする、忘れられなくなる。

また嫌な事件だったと思い返すことが増えてしまっただろう。

彼は図書館と、カード目録と、歴史と、大切なものと、

彼にとって神聖なものと共に死んでいくのだ。

もう死んでしまった図書館と共に生を終えたのだ。

 

果たしてそれが正解なのか、そんなものはわからない。

だってそれを証明できるハリーはもういないから。

そう。もう、いないのだ。

物語の中でハリーは死んでしまったし、

Defiledという物語はもう開かれることがないのだ。

願わくば彼の幸せと、ブライアンの心の安寧と。

どうかもう1度、ハリーとブライアンに出会える機会が出来ますように。